こんにちは、さいもーです。
ちょっと前から、特別定額給付金の給付で、マイナンバーを活用した電子申請ができるという触れ込みでしたけど、フタを明けてみると、申請ミスや重複申請など、いろいろなトラブルが表面化していますね・・。
また、持続化給付金についても、オンライン申請だけという仕様にしたら、トラブル続出で、いろんなところで問題になっていますね。
今回、あまり良くない方向でマイナンバーが話題になりましたが、マイナンバーのシステム自体は、今後いろいろ拡充させ、幅広い方向に使えるようにしようとしているようです。
機能拡充の一つとして、「マイナンバーカードを取得していると、会社設立の流れを全てオンラインでできる」という方針が出ています。
しかし、現在のところは、マイナンバーカードで、会社設立「後」の手続きが、部分的にできる程度にとどまっています。
今マイナンバーでできる、会社設立関係の手続きとは?
マイナンバーのポータルサイトにアクセスすると、
「法人設立ワンストップサービスを使うと、法人設立関連の全てをオンラインで行えます」という旨のメッセージが出てきます。
しかし、画面に目立つ、「法人設立関連手続 かんたん問診・申請を押すと・・」
いきなり、「法人番号を取得していますか?」というメッセージ。
これ、かんたん?とツッコみたくなりますが、「わからない」を押すと、
法人設立の手続を実施するには法人番号の取得が必要となります。
というメッセージが。
法人設立の手続きに法人番号が必要って何なんだよ・・・とツッコみたくなります。
結局、2020年6月時点では、法人の設立登記の手続きに関しては、これまでと同じように、専門家に依頼するなり、自分で公証人役場や法務局を回って手続きを行うしかないんですね。
法人設立後の手続きは税務・雇用関係の手続きはマイナンバーカードを使ってできるわけですが、なんというか、中途半端なモヤモヤ感・・・。
そして、現状マイナンバーで可能な手続きを見ても、「どの手続きをすればいいのかわからない」というのが正直なところです。
現状では、マイナンバーの法人設立ワンストップサービスではなく、専門家にまるごと依頼した方が早い
このように、マイナンバーの法人設立ワンストップサービスは、できること、わかりやすさの面で課題があります。
特別定額給付金では、マイナンバーを活用しても、その先が紙ベースで処理されるので、紙よりも役所側の手間が余計にかかるというケースが問題になりました。
マイナンバーでできる法人設立ワンストップサービスも、肝心な「法人設立そのもの」の手続きができません。
このように、現時点では、システムはあっても運用面で不十分な点が多くあり、「法人設立ワンストップサービス」が活用できるケースは限られる、というのが現状です。
首相官邸のページでは、法人設立ワンストップサービスについて
H32年度中に、登記手続も含め、全手続をワンストップで完了できるようにするべく、開発等を進める。
と記載されていますが、今のところは開発状況に関して明確な動きはなく、平成32年度、つまり令和2年度にシステムが整備されるかの目処は不明確です。
この現状に、さらに現在のコロナ渦ですので、ワンストップサービスがどこまで作り込めるかは、不明確と言えましょう。
また、会社設立後の手続き自体を見ても、「ある程度会社設立の知識がある人には使えるシステムかもしれないが、普通の社会人が、書籍やレクチャーなどなしに、このシステムを使って会社設立の後の手続きをするのは難しいのではないか」と思ってしまいます。
今後のシステムの整備に期待したいところですが、システムである程度自動化されても、資本金の問題や許認可の問題、その他手続きの問題はシステム上で指摘してくれません。
ワンストップサービスができても、当面は、専門家に依頼した方が確実ではないか、と正直思います・・・。