会社の固定費は、減らすことを常に心がける

会社設立をすると、少し油断をするとすぐに増えてしまうのが「固定費」です。

 

コピー機をリースしよう、社員を雇おう、月額サービスを導入しよう・・・、と、きちんと意識しないと、固定費はすぐに増え続けます。

 

特に、人件費や家賃などの、変動の要素が少ない固定費は、年単位で見るとかなりの出費になります。

 

そのため、会社設立初期から「固定費をできるだけ増やさない」「固定費になる要素を変動費にする」ということを考える必要があります。

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固定費を増やさない、減らすための根本的な考え方は?

固定費をできるだけ増やさない、減らすということを、口で言うのは簡単ですが、実現するのは非常に難しい面があります。

 

やはり、事業をしていると、目の前の仕事をこなすのにいっぱいいっぱいで、固定費の見直しなど「重要だけれども急ぎでない事項」というのは後回しになりがちです。

 

固定費を増やさない、減らすために重要な考え方をピックアップしてみましょう。

 

・固定費が加わる場合、「この固定費は本当に売り上げに貢献するか」を考える

固定費は、業績が悪化しても、基本的に削減することが難しい面があります。また、固定費を削減しようとすると、何らかのトラブルが発生する可能性もあります。

 

固定費を増やしていくのは簡単ですが、短期的・長期的に見て、この固定費は本当に売上に貢献するのだろうか、という視点で考えることは重要です。

 

・固定費を作らない、変動費にする

創業当初は特にですが、固定費をできるだけ作らないことが大切です。

 

オフィスは最小限のところなり、自宅にする、コピー機はリースではなくビジネスインクジェットなどの複合機を使う、社員の雇用ではなく外部サービスを使う、社員を雇う代わりに、業務委託として参画してもらい(実質的に雇用とみなされないよう、労働時間や場所に制約を設けず、あくまでビジネスパートナーとして関わってもらう)、必要に応じ社員なり、役員などのポジションに加わってもらうなど、工夫できる余地は多くあります。

 

・固定費の必要性に関して、見直しにくいものは特に慎重に考える

固定費の中でも、簡単に契約を見直せるサブスクリプションから、簡単には見直せない(見直すことで大きな負担が発生する)家賃、人件費、車・コピー機などのリース料まで、「見直ししやすい固定費と見直ししにくい固定費」が存在します。

 

固定費の中でも見直しやすいものはよいですが、一度固定費となると見直しにくい物は、契約の時点でしっかりと考えた方が良いでしょう。

 

固定費を払うことで、リターンがあることが明確ならばぜひ支出していべきですし、もし固定費を回収できる可能性がないものや、本質的に仕事の発展に繋がらないものに関しては、できるだけ入れずに考えた方が良いでしょう。

 

固定費は、放っておくと増大する可能性も少なくない

パーキンソンの法則に、「仕事の量は、完成のための時間を全て満たすまで膨らむ」「支出の額は、収入の額に達するまで膨張する」というものがあります。

 

 

固定費などの支出はまさにそうで、仕事が軌道に乗っていると、人員採用・社用車購入・良いオフィスへの引っ越しなど、様々なことをしたくなります。

 

しかし、経営というのはいい時期もあれば、そうでない時期もあります。

 

調子の良いときこそ、「この固定費は本当に必要か」「売上に繋がる本質的なものか」をしっかりと考え、支出を吟味していく必要があります。

 

例えば、SESのように、人を採用・育成し現場に投入すれば、売上が立つという明確な仕組みがあるのならば、積極的に人を雇っていくべきでしょう。

 

しかし、明確に売上に繋がるかわからない場合というのは、一度立ち止まって考え、有効性を検討、その上で決断するなど、慎重に考えましょう。