会社を設立・運営していると、様々な会に誘われることがあります。
青年会議所(JC)・商工会議所・各種経営者団体・異業種交流会・・・。
前者三つは、自身の考え次第ですが、異業種交流会は参加をおすすめしにくいです。
その理由を掘り下げてみましょう。
異業種交流会に出る人は、仕事を出す人ではなく仕事が欲しい人が多い
異業種交流会に出たことがある人ならわかると思いますが、異業種交流会でのつながりから仕事の受注に至るというのは、よほどのことがない限り難しいです。
なので、特に目的のない異業種交流会には、参加することをおすすめしにくいです。
会で話をし、意気投合するというパターンもありえますが、多くの場合、セールスを受けたり、場合によっては保険のセールス・ネットワークビジネスなどの勧誘を受け、不快な思いをするケースもあるかもしれません。
基本的に、異業種交流会に出る人は「仕事が欲しい」「暇なので参加する」というケースが少なくありません。
特に、参加費用の安い交流会はその傾向が強いです。
本業が忙しければ、仕事を処理することや、本業周り全般に時間を割く必要があり、交流会に出る価値はさほど見いだせないでしょう。
ただ、経営者同士の身元がしっかりしている地元経営者の会などは、自社の地元における認知度向上や信頼感醸成のために出たり、活動をする価値はあるかと思います。
それ以外の会に出る暇があれば、会社のためになる活動をしたり、読書・勉強などを行った方が価値があると言えます。
経営者の「会合」との付き合い方
異業種交流会に限らず、会合というのは、最初のうちは無理して参加しない方が良いかと思います。
付き合いや義理で仕事を受けることも、否定するものではありません。
しかし、理想としてはそういう付き合いなどなしに、顧客が使いたいと思ってくれるサービス・製品を開発することが重要です。
一方、ある程度事業が成長し始めると、様々な分野と「アライアンス」を組む必要が出てくる可能性があります。
その中で、産業展・ビジネスマッチング交流会等は、一つのきっかけ作りになります。
こういう、一歩ビジネスが成長した段階であれば、交流会など他社とつながりを持つことも検討してみてよいでしょう。
異業種交流会で出くわす「マイナス」のかわし方
いろいろなしがらみその他で異業種交流会に出たときに、先ほどあげた保険・ネットワークビジネスの勧誘の他にも、不審な投資話・不透明なビジネスへの関与の持ちかけなど、様々な誘いがあるかもしれません。
その時の対応は、あれこれいうより
「興味ありません」
の一言で、それ以上言う必要がありませんし、その場を離れるべきでしょう。
何か断ることに理由をつけると、勧誘する側も、「ああ言われればこう言う」で、トークスクリプトを磨いています。
そうであれば、最初から「興味ない」と明確に示すことで、「あなたとはこれ以上コミュニケーションを取る必要を感じていません」と突き放した方が、様々な意味で楽と言えます。
創業当初・初期は、いかに相手の役に立ち、「役に立ったことに対して、きちんと対価を返してくれる人間がいる場に身を置くか」が重要になります。
テイカー(もらうことばかりを考える人)が多い場所に身を置いても、自身が吸い取られるばかりで、メリットはあるとは言いがたいです。
個人的な満足感は、もしかすると得られるかもしれません。
ただ、「その満足感は売上・利益に繋がっているのか?」という点をきちんと考え、満足感だけで終わっているようであれば、率直に言って時間とお金がもったいないと言わざるを得ません。
経営者に取って、時間は有限です。
経営に繋がらない自己満足を積み重ねるよりも、実利になっているか、本当に貢献すべき顧客に貢献できているかを考えた方が良いでしょう。